2015.11.16

外国人を入居させるときは(2)

訪日外国人が年々増えている昨今、とくに都市部では外国人入居者は避けては通れません。外国人をもっと知って不動産管理に役立てるコラムです。

外国人を入居させるときは(2)

(この記事は満室経営新聞21号・2012年2月に掲載された連載「外国人を入居させて満室に~外国人を入居させる(2)」です)

外国人に対する思い違い

前回の続きです。

外国人の中には出稼ぎで日本に来られる方もいます。一般には「観光ビザ」と言われている「短期ビザ」で日本に入国して部屋を借り、滞在期間(例えば90日)を使って職を探そうとしている人たちです。

大家さんも彼らに職が見つかればいいと、その間の入居を承諾して、是非応援したいところです。彼らが就職出来れば、長い期間借り手になってもらえるし、又、その間の家賃滞納の心配もなくなるからです。

しかし、この「短期ビザ」から「就労ビザ」への変更は許可されません。そうであれば彼らは滞在期間を過ぎれば不法滞在になり、本国へ退去強制(強制送還)されてしまうのです。そうなれば家賃は当然支払われませんし、海外へ行ってしまった彼らから家賃を回収するのは、まず不可能だと思われます。

就労ビザとは
一般的には日本で就労する事を目的とした在留資格の総称として使われる。外国人の場合は、無条件にどのような職種でも就けるのではなく、日本入国の際に与えられる就労ビザで定められている職種の範囲内で、かつ定められた在留期間に限っての就労が認められている。(ただし、日本人の配偶者の場合のような例外もある。)

また、就職が出来たからと言っても、どんな職業に就いても良いというわけではありません。特にその外国人が女性である場合、風俗関係のお店で働くことに気をつけなくてはなりません。

風俗のお店で働くという理由ではビザの許可が出ないので、他の色々な理由を見つけて日本に入国して、実際にはそのようなお店で働くということもあります。
もし、そのことが見つかれば、退去強制させられてしまいます。そうなれば、やはり家賃の回収は困難になります。実際にどんな職業に就いているかの見極めも重要になってくるのです。こういう話を聞くと、やっぱり外国人を入居させるのは面倒だとか、不安だとか言って、外国人の入居を諦めてしまう大家さんもいらっしゃると思います。確かにそうですが、それでもこれから先、ご自身が経営する物件を貸し手市場の満室の状態にするには、少しの努力で済む外国人を入居させるという手法が、やはり美味しい話なのです。

事前予防が大切!

それではどうしたら良いか?
それには事前の準備が大切です!

先ずは入居の際の身元チェックが最重要です。パスポートや外国人登録証を実際に確認して、その外国人がどういう目的で日本に来たかを知ることです。

次に外国人に向けた契約書を作成して、契約を取り交わすことです。入居者が日本人なら当然だと思われるような生活ルールが、外国人には特別なこともあるので、それらのことを契約書に必ず盛り込み、喚起します。その際、契約書は英語で書かれた方が良いと思います。また学生であれば過度のアルバイトが違法就労になることや、社会人であっても風俗関係の仕事が退去強制になることなど、説明しておいた方が良いと思います。

そうは言ってもこれらの作業は専門的な知識が必要とされます。
外国人登録証の確認や英語の契約書の作成などは、一般の方には少し難しいかもしれません。そこでこれらのことに不安を持たれる方は、国際行政書士で不動産に詳しい専門家にご依頼されると、やはり安心だと思います。外国人に不慣れな方も、専門家のアドバイスがあれば安心して外国人を顧客に取り込むことが出来ます。

さて、これで外国人を入居させることが出来ました。これから外国人は日本にどんどん入って来るし、外国人は口コミで物件を探して行くという特徴があるので、あなたの満室経営は無事確保されたように思えます。

しかし、実はここでもう一つ越えなくてはならないヤマがあります。それは入居してからのことなのですが、そのことについては、また回を改めてお話ししたいと思います。

吉田幸弘 行政書士グリンエア法務事務所
日本初「女性のための相続研究倶楽部」主宰。 行政機関に21年在籍、公立小学校・中学校・中央大学講師を務める。 国際連合、国民会議、とうきゅう環境浄化財団会議や、TV東京「テクノ探偵団」に解 説者として出演するなど多方面で活躍。 国際理解教育学会正会員 http://greenair.jp/index.html
http://greenair.jp/myouzi1.html

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