2015.11.26

外国人を入居させるときは(1)

訪日外国人が年々増えている昨今、とくに都市部では外国人入居者は避けては通れません。外国人をもっと知って不動産管理に役立てるコラムです。

外国人を入居させるときは(1)

(この記事は満室経営新聞20号・2012年1月に掲載された連載「外国人を入居させて満室に~外国人を入居させる(1)」です)

実際に外国人を入居させようと決めた場合、どういうことに注意しなければいけないのでしょうか。

■日本のルールを教えてあげよう

外国の生活習慣や常識は、日本とは違います。外国人を入居させた時のトラブルは、ほとんどが生活習慣や常識の違いから発生します。夜中に友達を呼んで騒いだり、ゴミの出し方がいい加減だったり、バスタブや流しの使い方が汚かったり、知らない間に入居者が変わるということは、こういうことに起因していると思われます。

こんな話を聞くとやっぱり外国人は嫌だと思われるかもしれません。しかし前回お話ししたように、外国人を入居させることは、「現在の借り手市場」を「貸し手市場」に転換し、満室経営を将来に渡って実現する最も有効な方法なのです。それにはずばり、外国人に日本のルールを教えてあげることです。外国人がルールを守らないという話は、実は彼らは日本のルールを知らないからなのです。

そこで、外国人の事情に詳しい専門家、例えば入国管理局申請取次行政書士(国際行政書士)からのアドバイスなどを受けることをお勧めします。彼らは様々な外国人が日本に入国し、日本に在留出来るように申請手続をすることを専門としています。色々な国の人と接する機会も多いし、外国人の常識にも詳しいからです。更に入居の相談となると、不動産賃貸に詳しい方がよいでしょう。外国人の知識と不動産賃貸の両方に詳しい専門家をお勧めします。また契約の際に、英語版の契約書を用いることも有効だと思います。不動産屋さんに頼めば全国宅地建物取引業協会や全日本不動産協会からそのサンプルを手に入れられます。それを手直しして使用すれば良いと思います。但し、それはあくまで契約書の英語訳としての書面なので、「契約自体は日本の法律に基づいて行われます」という注意書きを明記することを忘れないでください。

更には契約書には細則を設けて日常生活の注意点などを記載すると良いと思います。その際には、先に挙げた国際行政書士などにアドバイスを受けると、より良いものが出来ると思います。 言うべきことは契約書にはっきりと謳い、更に契約の際にそれを口で伝えることが大事です。

■外国人に対する思い違い

外国人のトラブルの一つに家賃の滞納ということをよく耳にします。しかし、ある滞納保証会社によると外国人の家賃滞納率はわずか2%程度で、滞納率は日本人のほうが圧倒的に高い、というデーターがあります。

一方、全国的に見て、全体の90%以上の賃貸物件は「外国人お断り」と門前払いをしています。その為、住むところを探している外国人は、平均15カ所の不動産屋を回らないといけないと言われています。外国人は住む場所を探すのに苦労することがわかっているので、一度入居したら追い出されることがないように、きちんとルールを守って生活をしているのです。

ただ、そのルールを知らなければ守りようがありません。そのルールを教えてあげるのは貸し手側の義務と言えるのではないでしょうか。

次回は「外国人に対する思い違い(2)」をお話しします。

吉田幸弘 行政書士グリンエア法務事務所
日本初「女性のための相続研究倶楽部」主宰。 行政機関に21年在籍、公立小学校・中学校・中央大学講師を務める。国際連合、国民会議、とうきゅう環境浄化財団会議や、TV東京「テクノ探偵団」に解説者として出演するなど多方面で活躍。国際理解教育学会正会員http://greenair.jp/index.html
http://greenair.jp/myouzi1.html

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