2016.12.13

海外移住計画!移住って具体的にどういう手続きをすればできるの?

いずれはアーリーリタイヤして海外へ…そんな海外移住にあこがれを持っている人もいると思いますが、では実際行動に起こすとなるとどうすればよいのでしょうか?その情報収集はどこから?駐在経験を生かした国際税理士さんによる、海外移住プロセスの「い・ろ・は」をお伝えします。

海外移住計画!移住って具体的にどういう手続きをすればできるの?

(この記事は満室経営新聞5号・2010年8月に掲載された連載「国際税理士が語る海外満喫ガイド」の記事「移住の具体的な手続き」です)

今回は海外移住をするにあたり、具体的にどの様な準備や手続きが必要になるのかを中心にお話ししたいと思います。

移住手続の基本情報はWEBで確認し、現地訪問へ

海外移住候補地の情報などは、「財団法人ロングステイ財団」のウェブサイト http://www.longstay.or.jp/ などで入手することができますので、基本的な情報を収集したうえで、現地訪問の際には、以下の点を中心に現地在住の方から生の情報を入手します。

  • 治安(対日感情なども)
  • 医療(日本語通訳がいるかなど)
  • 住環境(生活コストや居住エリアなど)
  • 食事(日本食スーパーやレストランなど

ロングステイに関するポータルサイト『ロングステイ財団』

その他、ビザの取得要件や現地の税制(相続税の有無など)については、現地の専門家に相談します。

特に、ビザの取得要件は、国や経済状況などにより異なるため、最新の情報を入手する必要があります。永住ビザ(永住権)は、観光などの一時的な滞在許可とは違い、現地の市民と同等の権利(選挙権などを除く)を与えられることから、一般的に取得のハードルは高くなっており、カナダやオーストラリア、ニュージーランドなどの「投資家ビザ」は、7,000万~1億円程度の資産の保有や投資などが要件とされています。

一方、タイやインドネシアなどでは、シニア向けの「退職者ビザ」を発給しており、「投資家ビザ」に比べてハードルが低くなっていますが、通常、年齢制限(50歳以上など)が設けられているため、30~40代であれば、年齢制限のないマレーシアの「MM2H(マイセカンドホーム プログラム)」が取得しやすいと言えます。

海外移住手続きの実例

つぎに、海外移住先が決まり日本を出国するまでの手続きについて簡単に見てみたいと思います。

<設例> 渋谷区 Aさん(65歳)

ニュージーランドの永住権を取得したため、最低でも5年くらいは現地でのんびりと暮そうと考えており、平成22年7月25日に日本を出国する予定です。東京・渋谷区の自宅は既に売却済ですが、都内に賃貸不動産を所有。今年から年金も受給しています。出国までにすべき手続きは?

①渋谷区役所に「海外転出届」を提出します。
住民税は、1月1日現在の現況により課税されますので、平成22年分は、原則として、出国までに納税する必要がありますが、平成23年分以降は課税されません。なお、不動産を所有していますので固定資産税は課税されることになります。

②渋谷税務署に「納税管理人の届出」を提出します。

Aさんは、ニュージーランドに居住することが1年以上と予定されていますので、原則として、出国の翌日から「非居住者」となります。出国後は、納税管理人がAさんに代わり、日本で不動産所得の確定申告をします。

③ 社会保険庁に、年金非課税のための「租税条約の届出」を提出します。

租税条約により、日本で支払われる年金は、原則として、ニュージーランドでのみ課税されることになります。

次回は、「夢のハッピーリタイアメント!」についてお話しします。

田邊国際税務事務所・代表税理士 田邊政行
横浜国立大学大学院修了後、サイエンス・セミナー企画運営会社を経て、税理士に。PricewaterhouseCoopers バンコク事務所での駐在経験を活かした、グローバルな人・もの・お金の移動に係わる税務コンサルティングを得意とする。2008年7月、田邊国際税務事務所を開設。国際相続や海外移住など国際税務に特化したサービスを展開している。DVD「資産防衛に有利 今、話題の国際税務節税」好評発売中。http://www.itax-japan.com/

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