2016.12.06

賃貸経営実務検定理事が語る「近未来のアパート経営」

もはや週刊誌にまで掲載される不動産投資ブーム。プレーヤーの多さもさることながら状況の厳しさに「今のままではまずい」という方もいるのでは。今や大家さんの間ではすっかり定着している「不動産経営実務検定」。その創設に携わったJ-RECの理事、浦田健さんと西山雄一さんのお二人による、賃貸経営の未来についての対談です。

賃貸経営実務検定理事が語る「近未来のアパート経営」

(この記事は満室経営新聞5号・2010年8月に掲載された特集「何が何でも!絶対!満室!第2弾」の記事「浦田健&西山雄一大家検定理事2名のスペシャル対談」です)

賃貸経営実務検定理事が語る「近未来のアパート経営」

「絶対!満室!」特集の冒頭を飾るのは、賃貸経営実務検定(旧:大家検定)を運営しているJ-RECのお二方による「近未来のアパート経営対談」です。
空室対策についてはもちろん、話題になっている更新料問題から督促についての法律、さらには3点ユニットバスのバリューアップ戦略まで、これからの大家さんがどのようにアパート経営の舵取りをしていけば良いのかと伺いました。対談の後半には、読者さんからの質問をぶつけています。答えにくい質問であっても真剣に考えて時間を掛けて説明していたくお二人に、妙に人間味を感じてしまったインタビューとなりました。

浦田健氏 明治大学商学部卒、「一生、大家さん応援団長」を誓う不動産コンサルティングの第一人者。自らもアパートの掃除を行う大家さんのひとり。2008年12月「大家検定(R)」を監修・認定する一般財団法人日本不動産コミュニティー(J-REC)を設立、代表理事に就任。主な著書に「金持ち大家さん」になる!アパ・マン成功投資術、「金持ち大家さん」になるアパ・マン満室経営術など多数。 http://www.superfp.com/


西山雄一氏 「気合いの満室経営プロデューサー」と呼ばれ、アパート経営の他、農業、講師業、飲食業などを営むマルチ人間。一般財団法人日本不動産コミュニティー(J-REC)理事の他、大家さん学びの会(R)サポートチーム、日本メンタルヘス協会公認心理カウンセラーと、多彩な活動で飛び回っている。 著書:絶対に儲かる大家さんになる実践バイブル http://www.manshitsukeiei.com


変わってきた大家さんの意識

編集長
大家検定制度を始めて、業界や大家さんの変化は感じますか?

浦田
とても感じます。講演などで全国を回っているとよく耳にするのが、資格制度や学べる場があったということにまず驚いたと。だから、開始当初は、話題性があったのかもしれないですね。ただ、インターネットで情報発信してきましたが、インターネットにアクセスできないアナログの大家さんが6割以上いるため、なかなか集まらない時期もありました。しかし今は、受講していただいた方からの口コミで徐々に浸透してきている感じです。

編集長
西山さんは大家検定の講座以外にも、今年はたくさん講演されていますね。

西山
はい。僕がいままでどんな講演をしてきたかと言うと、最初浦田さんとの対談CDを出したのですが、これが好評でFPでも確か2位くらいまで上がったんです。それで大家さんが掃除することや挨拶を心掛けるという事が全国的に広まりました。その後は2005年頃にインターネットについて講演するようになりました。

編集長
インターネット集客ですね。

西山
あれも今考えると、当時ではとんでもなく先進的なことをやったと思いましたが、かなりたくさんの人に集まってもらいました。そして僕は次に「USP」のセミナーを全国賃貸新聞社さんでやったんですね。そしてその後も講演のオファーが結構来るので、ノウハウ的な話のほうが受けるのかなと思ったんです。なぜかと言うと、いろいろなブログなどを読むとセミナーに対する批判が多く目についたからです。体験談ばかりで汎用性、再現性がないという。
だから、インターネットやUSP系や空室対策などの話を聞かせてくださいっていう依頼が多いのではと感じたんです。そして今年は何をやったかというと、あえて逆を行こうと。体験談以外話さない。セミナーの値段も6、7年前の値段に戻したんです。

編集長
2010年にあえてまたやると。

西山
戻した瞬間に、地方公演におじいちゃん達が聞きに来るようになりました。リアルだとニーズがあるんです。普段はネット企業家や不動産投資家とばかり付き合っているけれども、そういうカテゴリーとは違うんですね。非常に関心を持ってくれて、盛り上がってくれます。明らかに最初の一歩を踏み出してくれてるな〜という感じがあって。すぐ広がるんですよね、そういうのって。そこから引きが多くなって、地元の講演も増えました。そして地元の講演を聞いた方が大家検定にも来てくれるようになり、そうなると僕の大家検定受講者が地主さんばっかりになるんですけど(笑)

編集長
大家検定の制度の発足と同じくして、地主系大家さんの関心も高まっていますよね。

西山
たぶん去年ぐらいから、やっと「今のままではまずい」と考える人が増えてきたのだと思います。ネットを見ている人たちはやばいとわかっていたけれども、リアルの世界の方々は去年ぐらいからだったんじゃないですか。

浦田
僕は「2015年頃には、今の賃貸の常識や慣習慣例が、結局、入居者が借りやすい仕組みになっていくだろう」とずっと言っているんです。今、追い出し規正法案(家賃保証業の適正化及び家賃の取り立て行為規制法/仮称)というものがありますよね。ガイドラインも定められるとは思いますので、一概に「お金を払わない人に督促できない」という事にはならないと思いますが、でも過剰に市場は反応するじゃないですか。そこで、今まで定期借家に拒否反応を起こしていた管理会社も、もう使わざるを得ないという流れになってきています。

それともう一つは、更新料の問題がありますね。裁判では家主が1勝3敗で負け越しています。苦肉の策…なのかもしれませんが、今、日本賃貸住宅管理協会を中心に「めやす賃料表示」の導入が考えられています。地域の慣習によって異なる更新料の有無や、今までの表示ではわかりにくい費用も含めて、実質負担額を月額ベースの「めやす賃料」として示すわけです。

具体的には、4年間賃借した場合に、その間発生する月額賃料をはじめ、共益費・管理費、敷金、礼金、更新料などを月当たりの金額にして重要事項説明書などに記述するというものですが、そういう風に、表示の方法を変えようとしているんですね。4年間の総額を月単位に直すと、実際の1ヵ月あたり負担額はこれですよと、そういうややこしいことをやろうとしてるわけです。

でも時代の流れ的には、そういうややこしい事をするよりも、ないほうがいいわけじゃないですか、敷金も礼金も更新料も。満室を続けようと思ったら、より入居者のニーズに合わせた貸し方、契約の方法をとっていかないと、今後は難しいだろうと思います。

編集長
それは、大家さんの収入ダウンにつながりませんか?

浦田
総収入は、ダウンしないように工夫します。例えば、うちの管理物件についてもは、その分少し賃料を上乗せしましょうと提案しています。その為に、家具・家電込みやインターネットなども積極的に取り入れてもらい、「家賃はちょっと高いけど入りたい」という状況を作っています。そのほうが、(更新料/事務手数料を取るより)わかりやすいですよね。

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