2016.06.16

不動産達人講話~初心者不動産投資家が知っておくべきこと

不動産の達人、さくら事務所・長嶋修氏によるインタビュー連載記事。達人の今後の業界での抱負とお話しいただくとともに、初心者の不動産投資家はどういう点を見てこれから活動していけばよいのか、時代にとらわれない普遍的で根本的な部分についてのアドバイスをいただきました。

不動産達人講話~初心者不動産投資家が知っておくべきこと

(この記事は満室経営新聞4号・2010年7月に掲載された連載「不動産の達人講話 第四講」です)

不動産コンサルタント 長嶋修
広告代理店を経て、1994年ポラスグループ(中央住宅)入社。営業、企画、開発を経験後、1997年から営業支店長として不動産売買業務全般に携わる。1999年、業界初の個人向け不動産コンサルティング会社株式会社さくら事務所を設立。以降、様々な活動を通じて“第三者性を堅持した不動産コンサルタント”第一人者としての地位を築く。http://www.nagashima.in/

前回は日本の街並みから人的地域力の話を頂きました。今回は連載コラム最終回となります。

▼近年の初心者不動産投資家が知っておくべき事で重要なことはなんでしょう?

最近よく見受けられるのは、かなり緻密な計算をして相談に持ってきた物件を見てみると、建物が変なものがあります。これ、建物の修繕をしたら、一発で利益が吹っ飛ぶよと思うものだったりします(笑)
基本的な計算は必要ですが、それを緻密にするより、建物と入居者のケアに集中したほうが良いかと思います。鈴木ゆり子さんみたいな姿勢はとても共感が得られます。また、加藤ひろゆきさんのように、放置されている、どうにもならない建物に価値を見出して投資をするというのはとてもすばらしいです。
最近特に満額フルローンでという風潮がありますが、きちんと物件を調査し、修繕費用を見積もり、それを価格に織り込んで、指値をして買うようにしないと、購入後にすごく大変だと思いますので、その辺は十分に注意して頂きたく思います。

▼今後も規模を増やしていきたい大家さんに何かアドバイスはございますか?

今後の政策、特に国交省の方向に注目してください。これから色々な変化が現れ、長期的には家賃保証にも変化が現れてくるかと思います。今までは生活保護など限定的な制度だったのですが、今後は普通に賃貸をするのになんらかの家賃保証制度が出てくると思います。先進国でこの分野のサポートをしていないのは、日本だけです。この家賃制度に関しては民主党のマニフェストにも則って、先に述べた新築から中古や賃貸に軸を動かす具体案で、住宅ローンの制度などの財源を、家賃保証制度に分配していくようになるかと思います。
今の国交省、特に住宅系を扱っている人は私も2000年代前半から委員会なのでお付き合いがあります。過去の役人のイメージとは大きく違い、とても熱い方が多く、本当に国や国民のことを考え、新しいことをどんどんやっています。審議会の資料がホームページに掲載されるのに注目するのがよいかと思います。また、私はブログやツイッターで、包み隠さず情報開示をするように心がけてますので、是非ご覧下さい。たまにオフレコのことにも触れてしまい、敵も多いですが(笑)

▼EXCEED(エクシード)という長嶋さん主催の勉強会はどんなことをされてますか?

大筋は一般的にやられている勉強会と同じようだとは思いますが、建物の知識を中心にやっています。
私が大事にしているのは、賃貸経営というビジネスとしての心構えや概念をきちんと理解してもらえるという事です。入居者を幸せにしたり、物件があることでその地域がよくなることに貢献しています。その対価として賃料・収益を得ていますので、過度に数字を追うことをせずに、世の中を良くすることとバランスすることを追求するようにしています。 この概念に共感してくださる大家さんが集まり、入居者の為に行った成功実例を惜しみなく紹介するため「アットホームな感じですね」とか、「投資が好きで愛している人が多いですね」と初心者の方から感想を頂きます。
インスペクターの検定試験受験者が最近人気ですが、士業をする人向けですので、かなり細かい知識を求められます。大家さんをする上で不利になることは全くないので、試験を受けるのは別として勉強されることをお勧めします。

▼最後に長嶋さんから一言

私は大家さんの地位を上げたいです。不動産業界人のイメージは今のところかなり低く、グレーだと思います。それをどうにか良くしたいと思ってます。大家さんといっても、きちんと勉強されている投資家けーちゃんみたいな人もいれば、なにも考えず○○建託さんとかのアパートを建て、半分空室なような方もいてばらばらです。そこをどうにか業界全体の水準を上げていければと思います。そういう観点から満室経営新聞の取り組みはすばらしいと思います。今回創刊号から寄稿できて、とても光栄です。ありがとうございました。

※長嶋さんの新たな連載が秋以降始まります。乞うご期待下さい。

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