2016.01.21

賃貸管理業の中の人からの話

賃貸管理業の中の人からの話

(この記事は満室経営新聞1号・2010年4月に掲載された連載「賃貸管理クレーム日記・クマの事件簿」の記事「こんにちは!クマキリです」です)

不動産投資への興味から転職

皆さんこんにちは、熊切伸英です。
本名よりも今年5年目を迎えたブログ「賃貸管理クレーム日記」のクマという名前をご存知の方が多いかもしれません。簡単に自己紹介をさせていただきます。

学校卒業後、分譲住宅の営業マンをしていましたが、1996年に管理戸数1300室の不動産会社に転職し、賃貸仲介からハチの巣退治まで、実にいろいろな経験を積んでいきました。
しかし、プライベートでは株式投資で480万円の損失を出し、投資はあきらめてまじめに働こうと決意。決意はしたものの投資への興味も捨てらないといった中、「サラリーマン大家さん」という本を見つけました。著者は、実務で参考書にしていた「賃貸トラブル110番」を書いている CF ネッツの倉橋社長。読みすすめるうち、不動産投資に興味が出てきました。更には倉橋社長のブログも読むようになり、最終的にCFネッツに入社しました。

入社後、物件情報分析などをする充実の日々。そしてプロパティーマネジメントを担当することになりました。「空室対策」「テナントリテンション」「提案業務」が中心的な仕事なのですが、設備不具合対応や入居者間のトラブル処理、クレーム対応に夜逃げや事故物件担当まで、やることは多岐にわたります。深夜に帰るか外泊するかの生活に家内の怒りが爆発。家庭内のクレームは解決できませんでした(笑)。現在は、自宅近くの前職場に戻り、店長をしています。自己紹介が長くなってしまい恐縮です。

さまざまある管理委託契約

私は、入居者を斡旋して仲介手数料を頂いたり、オーナーさんから委託を受けて物件の管理等を行う不動産業者の人間です。入居者を探して手数料を頂く商売は「宅地建物取引業」の免許が必要です。でも「賃貸物件の管理業務」には今のところ免許は要りません。免許が必要ないのですから、賃貸物件のオーナーさんが、所有物件を自ら管理することは、当然できる訳です。

不動産会社や管理会社に委託せずオーナーさん自身が管理する形態を「自主管理」と言います。不動産会社や管理会社に委託する形は、一般的に「委託管理」と呼ばれています。 また、不動産会社や管理会社がオーナーとの間で賃貸借契約(マスターリース契約)を締結し、第三者に転貸(サブリース)する「借上型の契約」もあります。

一般的に「管理委託契約」は、入居募集や賃貸借契約を締結する業務(専任媒介等)とセットになっている事が多いので、不動産会社が管理まで行う形態が多く、「賃料集金督促」「各種連絡受付」「苦情処理」「契約更新手続き」「解約手続き」が主な業務となります。
この他に、専門業者に清掃や設備のメンテナンスを委託する「建物維持管理契約」があります。

面倒なことをやってくれるのが最大のメリット

これらは当然ながら有償です。自主管理の場合は、この管理業務委託手数料の支払いがありませんので、この分を節約できます。そのかわり、滞納督促やクレーム対応をオーナー自ら行うことになります。まぁこの業務が一番面倒で辛いのです。オーナーに代わって、家賃滞納やクレーム処理など嫌な事を行い報酬をもらうのが「賃貸管理」の仕事です。

と、言ってしまうと……イメージが良くないですね。このような考え方は、「一昔前の賃貸管理」のイメージなのです。

現在では、物件価値を最大化するための現状分析と、経営的側面から改善を提案できる能力が必要となります。「現状分析力」と「改善提案力」を兼ね備えたプロパティーマネジメントを実践できる業者やオーナーが生き残る時代なのです。 とは言え、昔ながらであろうとも「賃貸管理」の基本を知らなくては、「現状分析」も「改善提案」もできません。

次回からは自ら経験したトラブル事例や対処法・調整業務の醍醐味などを紹介していきたいと思います。

熊切伸英 CPM(プロパティ・コンサルタント)
不動産販売会社で7年間マンション・一戸建販売を経験。その後、株式会社シー・エフ・ネッツ プロパティーマネジメント事業部マネージャーを経て、現在は埼玉県久喜市ベルデホーム(株) 店長として活躍。 (保有資格)全米不動産管理協会認定CPM、宅地建物取引主任者、不動産コンサルティング技能者、マンション管理士、管理業務主任者、AFP、ハウジングライフプランナー http://tintaikanri.livedoor.biz/

月刊満室経営新聞 購読申込はこちら

関連記事
記事カテゴリ
目的から記事を選ぶ
人気の記事
こんな記事が読まれています
満室経営新聞 編集長のブログ
投資家けーちゃん ハッピー&リッチBlog