2016.05.05

女性管理業者のシェアハウス物件記3~近隣クレーマー相手に法的に立ち上がる!

シェアハウス管理会社連載コラム1,2と続く第3弾目。シェアハウスの隣人が日々ふっかけてくるクレームに、ついに事なかれ大家が方に訴えてついに行動!迷惑クレーマーの動向はいかに?!実際にあったシェアハウス管理トラブルのドキュメンタリーコラムです。

女性管理業者のシェアハウス物件記3~近隣クレーマー相手に法的に立ち上がる!

(この記事は満室経営新聞3号・2010年6月に掲載された連載「ドキュメント近隣対策 迷惑おばさん騒動その3」です)

相変わらず迷惑おばさんのお相手は続きます。彼女に出張ホストを送り込む案も立ち消えになり、あいかわらず耐える日々ではありましたが、慣れとは怖いもの。2年程付き合うと、少なくとも当社(私)にとってインパクトの強いダメージは無くなってきました。激痛から慢性の鈍痛に変化したといった感じでしょうか。

クレームの周期を把握する

彼女のクレームには一定の周期があり、一番激しいのは「木の芽どき」つまり春です。そして秋口に向かうにつれ鎮静化してゆきます。始まりが予測できれば心の準備が可能。そしてゴールが見えると、つらいマラソンも頑張ることができます。(そういえば、彼女の自宅が放火されたのもちょうど木の芽どきだったと聞いています。)

オーナーにも変化が

そんな中、大きな変化が生まれました。それは、今まで「事無かれ主義」で沈黙を守っていた物件オーナーが、動き出したことです。
彼女達(オーナーは女3姉妹)は弁護士に相談し、被害の体系化作業をはじめました。我々も全ての被害の詳細を書いた書面の提出を頼まれたので、それを粛々と進めております。

確かに、迷惑おばさんの家に面したお部屋は軒並み賃料を下落させなくてはならず、それが長期にわたるので、オーナーにとって、じわじわとボディーブローのように効いてきているはずです。見て見ぬふりを続けていたオーナーも、やっと気が付いたようです。自分が動かなければどうにもならないのだと。

当初は、チューリップ不動産が主体となって裁判を起こして戦ってくれ、と甘いことを口走ったオーナーでしたが、当社はあくまでも管理委託されている立場で、法的になんの権厳もありません。当社が運営に関してなにもかもやってしまう為、ビジネスの主体がオーナーだということが、オーナー自身なかなか理解されていなかったのかもしれないと最近、気がついてきました。しかしそれはオーナーにとっても大きなリスクだと思い、管理委託のスキーム自体を弁護士の先生に相談しながら社内で見直す作業を始めました。

弁護士でもそれぞれ得意不得意があります。しかしながら、得意でないことは決して不得意だとは言ってくださいません。

フィーをしっかり請求され、後々になって多くの不具合が発生するケースも多々あります。士業の先生方との理想的なご縁は難しいものですが、当社が相談している弁護士の先生は、不動産会社のM&A専門の法律ファームに所属し、元々大手ハウスメーカーの営業マンをやっていたというめずらしい経歴の持ち主。なんと図面も引けてしまいます。しかもシェアハウスに造詣が深い。そして営業マンのような柔らかな物腰で気さくにこちらの話を聞いて下さる先生なので、話も早く大変相談しやすい。不動産業界の人間にとっては非常にありがたい、お若く(30代)素敵な先生です。

ちなみに弁護士さん、税理士さん、銀行のファイナンス担当にしても30代~40代前半以外の方は避けるようにしています。単に私の好みの問題ではなく、当社のようなベンチャー的な内容を扱っていただく場合は、お年を召した先生だとうまく進みません。比較的若い担当のほうが事前知識も豊富で、肯定的に対応いただけるので、ハンデなしのスタートをきることができます。かといって、若すぎるのも経験値が低すぎて不安です。

あらたな標的

そんなこんなで3年目の秋―――。

恨みのあまり、迷惑おばさんの家を焼いた放火犯の敷地(迷惑おばさんの斜め裏にあり、昔は建物があったそうですが、今では売却されて更地になっています)に、大型共同住宅が建設されることになりました。

近隣に対してビルダーによるその説明会が開かれており、その説明会は毎回大荒れ。もちろんその原因は…彼女です!これからしばらくは迷惑おばさんの関心の大半は、その工事に向かうでしょう。少しの間かもしれませんが私たちにも今、心の平穏が訪れています。ババ抜きと同じ原理なので、また戻ってくるかもしれませんが、それはもう地域で分かち合わなくてはいけない問題で、地域社会の一員としての責任と捉えています。

チューリップ不動産株式会社代表 水谷紀枝
大学卒業後にデザイン会社に就職し、結婚のため退職。専業主婦をしながら、宅地建物取引主任者の資格を取得し仲介業者として独立。子育てしながら働くために、物件を借り上げて賃貸収入を得るサブリース事業に着目し、働く女性に特化したシェアハウスを考案。シェアハウスという箱だけでなく、女性の自立のためのプログラム開発も視野に入れた事業を展開中。http://www.tulip-e.com/

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