2015.11.26

融資一問一答 1・地価下落ほか

”融資の達人”石渡浩氏による不動産融資のQ&Aコラム。今回は「土地値で買う場合地価の下落について」「融資相談のときの物件概要の説明」「新規法人での融資の引き方」についてです。

融資一問一答 1・地価下落ほか

(この記事は満室経営新聞1号・2010年4月に掲載された連載「石渡浩の融資一問一答/地価下落についてほか。」です)

こんにちは、石渡浩です。「融資一問一答」と題しまして、みなさんから寄せられた融資についての疑問にお答えします。

▼石渡さんは土地値を重視されていると伺いましたが、地価の下落についてはどうお考えですか?ローンの返済より地価の下落が早い可能性もあると思いますが。

建物は価値がゼロになったり、取り壊し費用がかかってマイナスになったりしますが、平坦な宅地は価値が無くなることはまずありません。20年元金均等返済で融資を受けると元金は毎年5%の割合で減っていきます。
短期的には地価がそれを超える割合で下落することはあるでしょう。しかし、それが20年間ずっと続くことは考え難いです。建物は時間が経つにつれて減価しますが、土地は相場変動はあれ、減ることはありません。
また、不動産投資というのは、売買損益のみならず賃貸収益を合わせてプラスになれば良いので、たとえ売却損が出てもそれを上回る賃貸収益があれば問題ありません。例えば、9,000万円の借入をして1億円の投資をし、その後賃料収入全額を返済・経費・納税に充てたとします。自己資金投入は諸費用含めて1,000万円です。地価が下がって、借入金返済後、その物件を3,000万円で売ったとします。売却損が生じました。しかし、そもそも、1,000万円しか出していないところ、最後に3,000万円残れば、投資全体としては2,000万円プラスですね。実際には、キャッシュフローがプラスになるでしょうから、その累計額+売却額-自己資金投入額1,000万円が投資全体での利益になります。
売却益を得られることが望ましいですが、売却損が出ても、投資全体では利益が出せるのです。

▼新設法人で融資を引くためにはどうしたらいいでしょうか?3期決算がないとダメだって言われたのですが。

中小企業の融資審査は個人・法人合算で行われます。地銀・信金ならば、個人の決算書を示して法人を作るといえば、新設法人で融資をしてもらえる可能性があります。
事業者向け融資ではなく個人向け融資と位置付けている金融機関ならば、個人の決算書がなくても源泉徴収票だけで融資を受けることも可能です。
オリックス信託銀行と三井住友銀行のアパートローンは個人の不動産投資資金の融資をしています。貸家業の事業実績がなくても、勤務先が良く給料が高ければ、それを評価して融資をしてくれます。その際、法人名義で融資を受けることも可能です。ただし、その場合には、不動産賃貸業のみを営む実質個人の資産管理会社である必要があります。他の事業も営んでいる法人ですと、オリックス信託銀行・三井住友銀行のアパートローンは利用できません。

▼持ち物件の概要を分かりやすく説明することができず、銀行員が困惑しています。石渡さんのようにたくさんお持ちの場合、一覧表か何かにまとめるのでしょうか?

銀行が知りたいのは、各物件ごとのキャッシュフローと、資産・負債バランスです。キャッシュフローについては、家賃収入から返済額とその他経費額を引き、いくら残るかを示します。 その際、借入金融機関名、金利、期間等を書き添えると良いでしょう。

資産・負債バランスについては、土地の固定資産税評価額と建物の時価、そして、抵当権設定額と残債額を示します。その際、土地・建物の面積、建物については構造と築年月、そして、地番・家屋番号を書き添えると良いでしょう。
この2種類の資料を作って銀行に提出すると、銀行員から喜ばれると思います。

不動産投資家 石渡浩
大学院在学中より不動産投資を始め、アパート2棟18戸・区分所有マンション10戸・一戸建て1戸の学生兼大家となる。
大学院修了後、専業大家として引き続き不動産投資を進め、2008年11月までに、神奈川県内にマンション・アパート13棟117戸・区分所有マンション10戸・一戸建て7戸を所有し、投資総額約9億円、年間賃料収入1億円以上となる。
http://blog.fudosan-toshi.org/

月刊満室経営新聞 購読申込はこちら

関連記事
記事カテゴリ
目的から記事を選ぶ
人気の記事
こんな記事が読まれています
満室経営新聞 編集長のブログ
投資家けーちゃん ハッピー&リッチBlog