2016.03.24

仲介業者は不動産投資をどう見る?業者目線での融資の実態を知る

不動産投資で切ってもきれない金融機関からの融資。毎月、多くの取引を目にしている不動産業者は、物件選定や銀行融資に関するプロでもあります。投資家の間でもよく知られる収益物件を専門に扱う3社の代表をお招きし、不動産業者から見た業界の動き、融資の実態などいついての話題です。

仲介業者は不動産投資をどう見る?業者目線での融資の実態を知る

(この記事は満室経営新聞3号・2010年6月に掲載された特集「2ケ月連続企画!最新融資情報 第2弾」の記事「プレミアム座談会不動産業者編」です)

毎月、多くの取引を目にしている不動産業者は、物件選定や銀行融資に関するプロでもあります。今月号のプレミアム座談会第2段では投資家の間でもよく知られる、収益物件を専門に扱う3社の代表をお招きし、不動産業者から見た業界の動き、融資の実態などいついてお話をうかがいました。

金融機関との付き合い方、フルローンの可能性など、興味深いテーマが満載。普段は絶対に聞けない本音トークが炸裂した座談会の様子を、ほぼノーカットでお伝えします。

■参加者
CFネッツ 猪俣淳氏、井上隆司氏
相模大野不動産 青木利文氏
スリーラージ 小野里大輝氏

■進行役
けいすけ 満室経営新聞 編集長
コテツ 満室経営新聞 発行人

本音を言えば、いい物件はお客さまに流さず自社で買います

編集長:皆さんの会社の概要と取り扱っている収益物件の種類、エリアについて教えてください。

猪俣:CFネッツでは、管理と収益物件の売買が事業の二本柱です。以前は地主系の大家さんが相手でしたが、現在はサラリーマン投資家の方も増えています。エリアは首都圏が中心で加盟店は札幌、新潟、富山、石川、大阪、福岡にあります。
3~4年前にスタートした当時は、都内の物件の利回りが低く、地方の物件を探す人が増えていました。とはいえ、管理会社が違うと不安だという声も多かったのです。そこで、CPMの資格を持つ仲間なら同じものさしで判断できるから、加盟店を組もうという話になりました。

ただ、最近は景気の後退から首都圏の利回りが上が り、逆に地方では空室率、運営費等を勘案するとネ ット利回りが下がる傾向にあります。その結果、今度 は地方の人が都内の物件を経営したいという要望が 増えて、今は首都圏の物件がメインになっています。

青木:当社の紹介する物件は東京と神奈川です。出口を 考えた営業をしており、利回りプラス積算の評価が 出る物件を扱っています。本当は都内が良いのです が、実際はやや不便な所に離れてしまいますね。

猪俣:不便な所で建物が大きいと、積算評価が出て融資は 付きますが、結構破綻しているところも多いですよ。 金融機関が任意売却や競売で売却する時に、評価 額では売れないということを認識し始めました。積算 評価は出るけれども実際の取引価格はいくらになる のかと。

編集長:札幌などは2億の売り出し価格で、積算評価は3億 というのも普通にありますね。

猪俣:購入の際は表面利回りで考えるので、リスクが高くて も買う方はいます。でも、福岡は家賃1万円ですよ。
2年程前に札幌で家賃1万円のところが出ましたが、 そこは築40年以上で交通も不便な所だった。しかし、 福岡は地下鉄の駅からわりと近いところだったりしま す。

編集長:運営費は銀行の評価上、一律2割ないしは15%と設 定します。でも、家賃が1万円や2万円だと2割で は間に合わない。一度、退去するとリフォーム代で半 年分の家賃が飛んでしまいます。

猪俣:銀行の規定には2パターンあって、1つは空室率と運 営費を合わせて20%~30%で設定するものです。し かし、現実は空室率だけで30%になっている所もあ ります。例えば、千歳空港から札幌までの間に投資ア パート村があるんです。フルローンで一括借り上げで すが、そこは空室率90%になっています。借り上げ期 限が終わればアウトですね。

2つ目は全部の収入でみるケース。家賃プラス給与 の額で返済比率を計算します。ただ、銀行も投資分 析が甘いので、銀行が貸してくれるから安全とはいえ ません。銀行でさえ安全と思えない物件を、裏技を 使って融資を引いてしまう人がいるから破綻してしま うのです。

編集長:いきなり、厳しいお話がでていますね。(笑)小野里さ んのところは北関東がメインですか?

小野里:群馬と埼玉が多いですね。積算と収益還元のバラン スでみています。
群馬は平均すると空室率が30%と 高めです。ただ、真剣に経営に取り組んでいる大家が 少ないので、一人勝ちできる可能性があります。

先日、 境町で10数年満室にならなかった物件を、管理会 社も家賃も変えずに1カ月半で満室にしました。数 字上で図れない空室を満室に変えられるエリアがあ るのでおもしろいですね。

編集長:青木社長の所も、黙っていても空室が埋まるエリア ではないと思います。運営力の違いはかなりあります か。

青木:難しいですね。本音を言えば、いい物件が出ればお 客様に紹介せず自社で買います。少なからず目先を ごまかして売る訳です。上流と下流ではありませんが、 流れがあって、リスクの無い物件はお客様には行か ないのです。

運営の方法については、エリアと内容によって色々な 形があります。どんな属性の人が住んでいるのか、ど ういう立地なのかによって、募集の仕方も変わってく る。一律全部同じ事をしていても仕方ない訳です。

僕のような会社は大手が取りこぼした物件をお客様 に売っていかなければいけません。これならオーナー さんが攻められるというもの、つまり、付加価値を付 けて満室にし、利回りを上げていけるような物件をど う見つけられるかが勝負ですね。

編集長:CFネッツさんは区分を多く扱っていらっしゃいます が。

猪俣:そうでもありません。 それに、区分には 区分の良さがあり、 一棟物には一棟 物の良さがありま す。
田舎でもそう ですし、都会でも そうです。全てに おいて最初から良い物件はありません。

空室対策のカギは4P+1Pです。4Pとはプレイス(場 所)、プロダクト(物件)、プライス(賃料)、プロモーショ ン(広告)、そして最後の1Pはパートナー(チーム)で す。

場所が悪い物件はなかなか難しいですね。ただし、小 野里さんが話されたように、場所が厳しくても物件に 手を加えることにより、差別化して満室にしていくこ ともできます。

金融機関を自力で開拓しすぎると裏目に出ることも

編集長:皆さんは投資家さん向けの融資サポートも行ってい ますが、銀行との関係作りはどうされていますか?

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